高さ5(-10)mほどになるクスノキ科の落葉小高木。山野の日当りのよいところ生える。早春の3月、若葉が芽吹く直前に黄白色の花を咲かせる。

クスノキ科ハマビワ属
学名:Litsea cubeba

●カバー写真
【撮影日】2019年3月11日@久留米市
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●全体
 高さ5mほどで球形〜楕円形の樹形をつくる。
【撮影日】2019年3月4日@久留米市
 明星山の山頂付近では10mを超す高木も見られるが展望の邪魔として切られていた。
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【撮影日】2019年3月11日@久留米市
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●樹皮
 緑褐色。縦に裂けた灰色の皮目が散在する。
【撮影日】2019年3月5日@久留米市
 幹の直径は約15cm。
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●葉
 葉は互生。葉身は長さ7〜15cm、幅2〜4.5cmの長楕円状披針形。先端は長く鋭く尖り、基部はくさび形。ふちは全縁。薄い洋紙質で、裏面は粉白色を帯びる。はじめ表面の主脈に毛があるが、のちに両面とも無毛。葉柄は長さ1〜2.5cm。

【撮影日】2019年4月6日@久留米市
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【撮影日】2019年12月27日@久留米市
 アオモジの黄葉は遅い。
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●花
 雌雄別株。葉の展開と同時かすこし早く開花する。白っぽい小さな花が集まってつき、花弁状の総苞片が目立つ。雄花序のほうが雌花序より大きく、総苞片は長さ6mmほどの卵円形で、4〜5個ある。雌花序の総苞片はやや小さく、3〜4個。遠くから見ると、雄株は枝に花がびっしりとつき、雌株はぱらぱらとした感じがする。
【撮影日】2023年3月11日@久留米市
 雄株・雄花序
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【撮影日】2019年3月8日@久留米市
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【撮影日】2020年3月9日@久留米市
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【撮影日】2019年12月20日@久留米市
 黄葉した葉が落ちる前に翌年の蕾がついていた。
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●果実
 果実は液果。直径5mmほどのほぼ球形で、9〜10月に赤色から黒紫色に熟す。果柄は長さ4〜6mm。種子は倒卵状球形、茶褐色〜暗褐色で、基部が盛り上がり、縦に走る隆起が目立つ。

【撮影日】2019年5月28日@久留米市
 若い果実
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【撮影日】2019年6月14日@久留米市
 未熟な果実。熟した果実は野鳥にすぐ食べられてしまうのかまだ見たことがない。
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●冬芽
【撮影日】年月日